未来にはばたく企業をサポート未来翔会 MIRAI SHOKAI

注目企業インタビュー

Interview

Vol. 19

睡眠の問題を解決することで夫婦や家族の関係もより良くしたい

株式会社マリ
取締役CFO
公認会計士・税理士 山﨑 武恆 様

■仕事編
Q.事業を一言で表すと?

身体に機器を装着することなく、ミリ波レーダで呼吸・心拍などの生体情報を高精度に捉え、睡眠時無呼吸症候群の発見・診断・治療を目指す医療機器・ヘルスケア技術の開発企業です。

Q.どんな課題を解決できるビジネスですか?
睡眠時無呼吸症候群は、本人が睡眠中の異常に気づきにくく、検査の負担などから発見・治療に至らない方が少なくありません。当社は、装着せずに自然な睡眠状態を継続的に測定できる技術により、睡眠時無呼吸の診断数の増加、要治療患者に新しいソリューションを提供する事業に取り組んでいます。

Q.この事業を始めたきっかけは?
創業者がスタンフォード大学のバイオデザイン研修中、スリープクリニックで、パートナーのいびきと睡眠不足に悩み、離婚まで考えている夫婦の相談に接したことが原点です。睡眠障害による本人と家族の苦しみを解決したいという思いから、MaRIを創業しました。

社名のMaRIは「Marital Relationship Improvement」の頭文字に由来し、睡眠の問題を解決することで夫婦や家族の関係もより良くしたい、という思いが込められています。

Q.現在のサービス(またはプロダクト)の特徴を教えてください。
ベッドのそばに設置するだけで、身体にセンサを装着せず、カメラで撮影することもなく、呼吸・心拍などの生体情報を継続的に取得できることが特徴です。レーダの生データを独自のアルゴリズムで解析し、微細な身体の動きから呼吸波形などを捉えます。

Q.ターゲット(お客様)はどんな方ですか?
現在の中心は、睡眠時無呼吸症候群の検査・診療を行う医療機関と患者です。将来的には、介護・乳幼児見守り、自動車、住宅、ベッド、AIヘルスケアなどの事業者にも技術を提供し、既存の製品やサービスに組み込む形での展開を目指しています。

Q.競合や他社との違い・強みは?
ウェアラブル、カメラ、レーダには、それぞれ適した用途があります。当社の強みは、装着の習慣化や映像撮影を必要とせず、日常生活の中で長期間測定できることです。さらに、電波望遠鏡の研究で培ったノイズ除去の知見を活用し、レーダの生データから独自に信号を解析しています。

■近況編
Q.最近のトピックス(成果・ニュース)はありますか?

第一弾の胸腹呼吸モニタは、2025年11月に医療機器としての届出を完了しました。第二弾の睡眠評価装置は臨床データが整い、現在、薬事申請資料を準備中です。第三弾のSAS治療機器についても、二種類の刺激方法に関する特定臨床研究を進めています。

Q.現在の課題(悩み)は何ですか?
睡眠時無呼吸症候群向け医療機器の治験、薬事対応、保険収載を確実にこなすことが課題です。この約3年間は技術や製品として完成しても販売ができない状況であるため、この期間をブリッジできるよう、非医療分野で提携できるパートナー企業を探索し、資金確保を行うことが必要となります。

Q.未来翔会に期待することは?
医療・介護・製造・金融など、多様な専門性を持つ皆さまと率直に課題を共有し、実証先や事業パートナーとの具体的な連携につなげたいと考えています。当社からも、研究開発型スタートアップの事業化や医療機器開発で得た知見を還元し、相互に協力できる関係を築きたいです。

■未来編
Q.今後のビジョン・目標を教えてください。

まずは、睡眠時無呼吸症候群の発見・診断・治療を一貫して支える医療機器を国内外で社会実装します。その先は、医療機器開発で培った技術を介護、乳幼児、自動車などへ展開し、日常の中で得られる質の高い生体データが、人々の健康と安全を支える社会を目指します。

株式会社マリ
Webサイト:https://marisleep.co.jp

その他のインタビュー